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パリ・モーターショウでPSAの5人の経営&開発者にインタビュー。


2018年のパリ・モーターショウでドイツ・プレミアム御三家とともに多くのニューモデルを出展し、地元の意地を見せたPSA。販売も好調で業績も上向きに推移するPSAの現場の声を、3ブランド4組5人の関係者から伺ってみた。
文と写真=新井一樹(本誌)


(1)シトロエン新型サスペンション技術専門家
ニコラ・ベルランジェ


 シトロエンはC4カクタスとC5エアクロスにPHC(プログレッシブ・ハイドロリック・クッション)と呼ばれる新しいダンパーを採用している。「ダンパーの中に減衰力が異なる別のダンパーを内蔵することで、ストローク・エンドでの減衰力を高めて底付き感を緩和します。もともとはパリダカの技術です。入力の速度に因りますが、減衰力は通常の4〜6倍になります。ルノーのHCCと似ていますが、縮側だけでなく伸側にも設置してあるところがシトロエンの優位点です。現在シトロエンは快適性こそが走行性能における新しい“クール”だと考えています。そのためにはかなり有効な装置です」

(2)DSブランドCEO
イヴ・ボヌフォン


 DS7クロスバックに続きDS3クロスバックを投入したDS。これまでの中国市場優先から再び欧州に重きを置く戦略へと舵を取ったように見える。「たしかに中国向けに専用車を作っていましたが、DSは常に世界全体がターゲットです。ただし、以前のように開発リソースを個別の市場専用車に割くのではなく、レベルの高いクルマを作ることに使うことにしました。今後はすべての車種をグローバル・モデルとして全市場に投入します。日本はデザインや情熱、技術を高く評価してくれる市場です。そういった意味ではDSブランドと合致するところが多いので、入り込む余地は十分にあるでしょう」

(3)プジョー508 SW 技術デザイン・マネジャー
フレデリック・ヴァンタロン


「新しい508は、低い車高や短い全長などダイナミックに見せることに主眼を置きました。それはワゴン・スタイルのSWでも変わりません」というヴァンタロンさん。プジョーもシトロエン同様、最近秀逸なデザインのクルマが多い。パリでお披露目したコンセプト・カー、eレジェンドも魅力的なデザインを持つ。「私の担当ではありませんが、シルエットが魅力的なクルマですよね。プジョーは未来を楽しくする自動車を送り出したいと考えています。プジョーは電車ではなく、クルマを作っているのです。そのために大切なものは何か。それは自分たちがいいモノを作りたいと思い続け、実行する正直さではないでしょうか」

(4)シトロエン・デザイナー
(左)外装担当 シリル・ピエットン
(右)内装担当 ジャン-アルチュール・マドレーヌ


 シトロエンは現在、世界中で好調な販売を記録している。その理由は、C4カクタスから始まった個性的な新しいデザイン言語に因るところが大きいはず。「カクタスのときはレトロではなく、これまでにはなかったものを生み出そうと考えました。DSと違った良さが十分に出せたと思います。常に新しいものを求め、新しいものを創造していく、そのようなデザインに対する姿勢がよかったのでしょう」(ピエットンさん)。「シトロエンは運転手よがりのクルマではありません。ですから、乗員全員のことを考え、快適で居心地のいい空間作りを目指しています」(マドレーヌさん)。
 
 
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